本日のダークサイド。

 さて。
 基本的にここは、自分の気に入ったもの、楽しかったもの面白かったものを紹介しているようにしています。ので、日記はあれが楽しかったこれが面白かったで埋まり、なんだか能天気な雰囲気です。
 ですが当然、その影にはイヤなことだってあるわけで。
 ただ、そんなことを人様にさらすのもなーというわけで、意図的にそういうのはシャットアウトしてました。
 でも、これだけはガマンできないので吐き出させて。
 というわけで……

 セガメガドライブの時代にスタートし、その「男の子は、好きな女の子を助けるついでに世界を救ってしまうくらいで丁度いい」とゆーシナリオライターのもと、竜と世界にまつわる王道で正統派なファンタジー物語を綴ってきたシリーズです。
 私は、メガドライブは持っていなかったので指をくわえつつ横目で見ながら後に、一作目「ルナ・ザ・シルバースター」はセガサターン版、二作目「ルナ・ザ・エターナルブルー」はPS版を遊びました。
 どちらも、いまだに印象深いよいゲームでした。一作目の主題歌とか、わざわざCD買いましたもの。

    それだけに、コレは許せん。

 満を持して発売された最新作な筈ですが……かつての思い出を踏みにじられたかのような出来でした(つД`)
 というわけで順に解説していきましょう。

 世界観はシリーズと共通で、いままでのものよりも古い時代に設定されてるようです。
 能力に勝る獣人族が世界の中枢に君臨し、劣る人間族は辺境で暮らし、お互い反目しながらもその微妙な均衡は何とか守られているころ。
 人間族の主人公ジアンは逆立ちが得意で、妹のような存在ルシアと共に運び屋を営みながら平和に暮らしていたが、ある日隣村ベリットまでの配達を引き受けたのを境に、二人の運命すら変える長い冒険の旅へと旅立つことになった……。
 システム的にはオーソドックスな見下ろし型コマンド式RPGで、ワールドマップで目的地を選択、その後フィールドマップにてキャラクターを操作します。
 特徴的なシステムは二つ。一つは主人公の営む運び屋で、世界各地で依頼を受けて、指定されたモノを調達し配達することでお金になります。的確にそれを欲しがっている人のところへ届ければ、単純に店売りをする以上の利益になります。
 もう一つは戦闘における「通常モード」「敬虔モード」。「通常モード」では敵からアイテムを取得できますが、倒した敵は何度でも復活します。一方の「敬虔モード」では経験値を取得でき、キャラクターを成長させる他、このモードで倒した敵はフィールドから出るか一定時間経つかしない限り復活せず、その制限時間内でフィールド内の敵を全滅させることで特殊なアイテムが取得できたり、体力や魔力が復活します。
 また、戦闘シーンではキャラクターはアニメーションし、またDSの二画面を利用し接近戦では倒せない「上空」の敵が設定され、それに攻撃するためには地上の敵を倒し降下させるか、弓などの特殊な攻撃方法をとる必要があります。

 ……さて、軽く説明しましたが、この時点で微妙に罠臭い雰囲気があるのを感じ取ってもらえたでしょーか?
 では、順に愚痴っていきましょう。


○起動後カーソルの初期位置が「ニューゲーム」で毎度毎度「ロードゲーム」に動かすのがウザい。
○戦闘バランス・システム共に快適には程遠い。
 ・主人公一人の、一体の敵への攻撃力しか当てに出来ない序盤から、敵6体とか平気出てくる
 ・どの敵に攻撃するか選べない。
 ・防御で待機することすら出来ない。攻撃か特殊技かアイテムの三択
 ・そもそも逃げられない。が、もともとフィールド上で敵のシンボルと接触することで戦闘になるので、これは納得できなくもない。
 ・こちらから攻撃できない上空の敵も、こちらへは普通に攻撃してくる
 ・テンポが悪くてイラつく飛ばせない戦闘アニメーション。
 ・レベル上げとお金稼ぎを別にしないといけない。
 ・基本的にお金稼ぎは配達で補うのだが、目当てのアイテムは平気で10とか要求されるが必ずしも敵がそれを落としてくれるとは限らない。
 ・MP設定が回復魔法10初期値18とかありえない。
 ・敵の多さに辟易してるところに救世主、新しい仲間登場! → レベルは1
 ・でも全体攻撃できる特技持ってるぜやった!! → MP設定(ry 
 ・途中のイベントで、主人公の攻撃力を三分の一に制限されたままでしばらく冒険を続けさせられる。
 ・何とか使えるレベルまで育てた仲間が、イベントで唐突に外される。すぐに代わりの仲間は入ってくるが、そのレベルは当然(ry
 ・ってことは、後に仲間になるらしいライバルキャラっぽくさんざエラソーにしてるあいつも実はレベル1?
○世界観・キャラクター像に関しては、途中で投げ出した自分は語りません。ただ、それを解説するシナリオが説明不足で不十分すぎることは断言できます。
○Bボタンを押しながら移動でダッシュできるのは良い。でもHPが減る。それもまぁ、走りっぱなしじゃ疲れるってのは判るから、まだいい。でもそのため、HPを減らしたくないダンジョンではチマチマ歩いて探索しなければならない
NPC一人一人に名前がついており、配達業で「○○の町の誰々に届けろ」といわれたらその人物がどこにいるか思い出さないといけない。
○ワールドマップも、移動できるのは現在地と隣接している数箇所のみ。それ以外は名前すら表示されないので、配達業などで前の村に行けと言われてもどこにあるか覚えていないと迷う。
○町と町の間にはほぼかならずモンスターのいるフィールドマップがあり、それを抜けないと別の町にはいけない
○タウンマップも、ワールドマップと同じく目的地を選択するタイプだが、非常に判りにくく不親切
 いける場所はオレンジの四角で知らせるのだが、それぞれがなんの場所だか選択しないとわからない。
 どれかを選択すると、他数箇所が下の画面に表示されショートカットも可能になるが、町全体が表示されるわけでもなくそのグループ分けも何を基準に分けてるか不明で、場所を覚えない限り行きたい場所が表示されるまで意味もなくうろつかなくてはならない。
○ある程度ストーリーが進むと、配達が出来なくなる=金稼ぎが出来なくなる
装備が敵に破壊されることがある。
○文字が小さくひらがなが多くフォントがかすれてて読みにくい、のは携帯ゲームの限界と考えれば許せなくはない、が……キャラクターが会話してる時、区切りも色分けもなく、発言の頭にキャラの名前が入ってるだけで誰がしゃべってるかとっさにわからない。一応、上の画面で発言していないキャラの色は暗くなるのだが、いちいち視点を上下に言ったり来たりさせるのもわずらわしい。
○単なるクソゲーなら諦めもつくが、あの「LUNAR」シリーズの名を冠してコレは詐欺にしても酷すぎる。

 いやー、出て来る出てくるwwwwwwwwwwwwwwwww
 さてさて、思うが侭に罵詈雑言浴びせたわけですが、ここでダイジェストで実際のプレイレポートとしゃれ込みましょう。ネタバレもあるので注意。




 ゲームがスタートすると、上画面に一枚絵が出て、下の画面で神話が語られます。
 確認のためにさっきニューゲームを選んでみたんですが、これがセリフは遅い上に飛ばすどころか早送りすら出来なくてちょっとイライラ。まー、最初だけだしいつもの自分なら許せるんですが、このへんもう坊主憎けりゃ袈裟まで憎いになってきてます。
 そして本編スタート。上に主人公ジアンの一枚絵が出て、ざっと自分の経歴を語ります。それが済んだら、主人公が寝過ごしてる間に見捨てて先に行ったヒロインルシアを探すことに。まー、この手のイベントのお約束で、わかりやすいところで待ってるもんでしょー、と真っ先に村の真ん中の噴水広場に。
 でもいない。甘かったか。仕方なく村中を探索して回る。……前述のとおりタウンマップがすごく使いにくい。でもルシアは村中どこにもおらず。このゲームには次やることを会話形式で教えてくれるヒント機能がついているので、使ってみる。
 ジアン「いったいどこに行ったんだ?」
 ええい、使えん!
 で、ノーヒントのまま村をさまようことに。途中、こんな片田舎にも獣人族のキャラが何人かいて「オレサマはお前何ぞが想像できるようなレベルとは違うんだよ」「ゴミは自分の視界に入ることも罪」ってな勢いのセリフを浴びせられます。うーん、均衡保ってるにしては激しくない? それはともかく放浪の末、なんか関連が全然想像できない村人Aに「噴水広場で見かけたよ」とのお言葉を頂くき、やっと合流フラグ。念のためここでヒント機能。
 ジアン「あ…! おもい出した! ふんすいひろばで、まちあわせしてたんだっけ?」
 思い出すのが遅いわボケ!
 しかも最後「?」カヨ!
 とにかく向かってみると、さっきまでなかったカサが立てかけてある。ルシアの愛用のカサだ。本人はいないけど、コレがあるなら遠くへは行ってないはず、じゃあ待とう、と得意の逆立ちをする主人公。
 ここで画面が切り替わり、二画面ぶち抜きで逆さに映るルシアの一枚絵*1。 この辺はいい演出だな、と素直に思う。問題はこの後、寝坊のジアンを怒るルシアの会話。

 ジアン「そんなに おこらなくても いいじゃん? かわいいカオが もとに もどらなくなっちゃうんだから!」
 ルシア「そんな おせじで わらえるのは 30プンが げんどね! やくそくは もう3ジカンも すぎているのよ。」

 待たせすぎだ!
 つーかそんなに待つなら殺す覚悟で叩き起こせ
 *2とにかく仲介所で荷物を受け取り、隣村まで届けることになるが、その途中の森でモンスターに荷物を奪われる。ちなみにマップは隣村へ行く道以外は封鎖されている。お約束お約束。で、とにかく荷物を取り返すために、情報収集に隣村に向かうことに。
 で、ここから無茶苦茶な戦闘バランスにイライラさせられることになります。
 まずPCたちのスペック。ジアン、攻撃に秀でる。後半で攻撃魔法を覚えるらしいけど、とりあえずは物理アタッカー。華麗なキックの使い手で、敵の目の前に一足飛びに移動し、左右の蹴りから、逆立ちして止めの一撃という三連撃でこれがなかなか強い。一発も重いうえに三連発ですんで、序盤は敵が面白いように沈みます。多少外れる事はあっても、三発全てが外れるってことはそうそうない安定性も魅力。まさに頼れるアタッカー。
 ルシア、回復および補助魔法に秀でる。前述のとおり回復魔法の消費MP10でMP初期値18というふざけた設定はしているが、比較的MPは伸びやすいのでさすがにすぐ2回使えるようになる。まあ、三回使えるようになるまで中途半端な余りMPが残るわけですが。反面、攻撃力は期待できず。途中で戦闘中マイターンMPが1ずつ回復するドレスと使用MPが半分になる武器が手に入ると、魔法使いとして不自由ない運用が可能になり助かります。*3
攻撃は、やはり敵の目の前に飛び、傘を振り上げて、一撃。真価は魔法なために攻撃は貧弱ですが仕方ない。
 でも、ちりも積もれば山となる、枯れ木も山の賑わいで攻撃に参加させれば、そこそこ意味はあったり……しません
 前述のとおり、このゲームは攻撃する敵を選べません。選べたら例えばジアンの攻撃でも撃ち漏らした敵への止めにルシアが行くとか、ジアンが大立ち回りをしている間にルシアは一体にチマチマダメージを累積させて倒す、と言う手も使えますが……
 それができません。勢い、ジアンが打ち漏らした敵はやっぱりジアンでオーバーキルするか、ルシアが一発殴ってハンパにHP減らした敵をジアンがオーバ(ry ということになるわけで。
 ぶっちゃけ、戦闘は敵の数だけターンが必要になると睨むのがデフォルトです。つまり、ジアンが殴る回数だけ。これはミス等で増えることはあっても、減る事は滅多にありません。
 で。
 敵は少なくとも3体は出てきます。多いと8体とか出てきます。そのうちの半分は上空でこちらから手は出せませんが、向こうは普通に攻撃してきます。いえ、それだけならまだいいんです。受けるダメージは不条理というわけでもなく、むしろ抑え気味ですから。
 でも正直、戦闘アニメーションがうっとおしいのです
 例えばスライムな敵。遠くから、ていん、ていん、ていん、ていんと近寄ってきて、こちらの目の前に。ぐばっと体が開き大顎のようになって、一撃。再びていん、ていん、ていん、ていん、定位置。
 例えば幽霊な敵。ズザザザ、っと体が液状になって地面に消える。一瞬間を置いて、またズザザザ、と目の前に実体化。手を振りかざすと鎌になり、それで一撃。再びズザザザっと液状になりそしてまたズザああああああああああもうイラツクーーーー!
 もっとスピーディーに動けテメーラ! 雑魚の攻撃如きにいちいち5秒もかけてんじゃねー!! しかもそれを6体8体と普通に出てくる奴らがいちいち全員でやりやがってー! 攻撃する敵を選べないから集中砲火してまず数減らすこと優先させることすらできねーし! せめていっそこっちで無意味なアニメーションしてるルシアは大人しくさせたいが防御がないためにアイテムやMP節約させたかったら殴るしかない。
 そんな感じで魂を削るように戦いながら、なんとか森を突破、隣町でイベントを進めると、封鎖が一部解除されててモンスターの根城への道が開ける。お約束お約束。
 そんなこんなで荷物を取り返し、無事に届けるともう一方の封鎖も解除。新しい町への道が開けます。お約束お約束。
 村長「いくんじゃろ?」
 ジアン「はい」
 ナニナニ? 何の話? 主人公に新しい町に行く目的があったの? 初耳だなー
 新しい町は栄えた獣人の町で、そこで近々闘技大会が開かれそれを観戦しに獣人達の王も来訪するらしい。ふーん。
 で突然、自分も参加したい、と言い出すジアン。人間族が獣人族に蔑まれてるのがガマンならない、この大会で活躍して見返してやる、とのこと。驚くルシア。つーかオイラもビックリ。キイテナイヨー。
 とにかく多少のイベントを経て参加。
 一人戦うジアン。なぜか闘技場の隅っこで観戦するルシア。客席行け。
 一人でボス級とタイマンさせられるが、まぁなんとか勝ち抜く。
 獣人がカッコよく倒すはずのモンスターを人間如きが倒してしまったことに腹を立てた獣人王にどこかに飛ばされるジアン。驚くルシアに、颯爽と新キャラ獣人娘のガブリエルが登場、ルシアを連れ出す。
 なんだか知らないけど仲間になり、ジアンを探しに行こう! ということになる。
 あっさりと噴水広場で見つかるジアン。なんか倒れてる……にしては姿勢がおかしい。
 ジアン「逆立ちが出来なくなっちゃった」
 人に心配させといて何をやってるんだキサマー!
 思わず首は傾げるがこれが笑い事でなく、ジアンはバランス感覚を狂わされる呪いをかけられたとのことで、それで逆立ちが出来なくなったとのこと。
 つまりどういうことかって? 
 これがゲーム的には、頼みの綱だったジアンの連続攻撃が出来なくなるとゆー反映の仕方をするんですよ!
 マージーでーすーかー! ジアンだけが、ジアンの攻撃力だけが頼みの綱だったって言うのにー!
 い、いやまて。新しい仲間が入った。しかも身体能力に勝る獣人族だ! これでなんとか……!
 レベル1……ですか……?orz
 い、いや、ガブリエルは全体攻撃の特技を使える! これで戦闘が大分楽に……ごめん、わかってる、ちょっと現実逃避したかっただけ……MP設定だね?( ̄▽ ̄)
 そんな戦力ガタ落ちになったPTを率いて、なんとか旅を続ける。獣人王に再び会い、呪いを解いてもらうためだ。獣人王は、既に首都に帰ってしまったらしい。早ぇなオイ。
 レベル1のガブリエルも、周りの敵が強い分ガンガンとレベルが上がっていく。その間金稼ぎは出来ないわけだが
 途中こちらを見下しまくる、いずれ仲間になるっぽいライバルキャラにコケにされつつ、なんとか獣人王の所にたどり着く。
 んーと、ごめんなさい、この辺記憶曖昧です。
 なんだか獣人王は実はイイモンで女神アルタナと敵対する魔族の存在に頭を痛めてて、ガブリエルはその娘で魔族と戦うための強い者を探しててでも自分が探してきた者を死地に送ることに心をいためてて隠していたその事実がジアンたちにバレた瞬間にいたたまれなくなっておもわずPTから離脱してしまいますがジアン達は追いかけて彼女を許し今度こそ本当の意味で仲間にーってなイベントがプレイヤー置いてけぼりで怒涛のごとく
 獣人王の初対面の時の嫌なヤツっぷりはどーしたとかガブリエルの真実の唐突さはどーだ具体的にガブリアルは何がしたかったのかとか、疑問は生じましたが……
 でも正直、もう大分どーでもいいです('A`)
 とにかく、ジアンの呪いは解けて攻撃力復活! これで少し楽に、楽に……えーと、敵が最近は容赦なく6匹とか8匹とか出てきます。タスケテ。
 とにかくそんなこんなで、獣人王のお墨付きをもらった一行は、今まで誰も帰って来た者がいないという魔族の住むという辺境へと旅立っていきます。
 魔族の住む辺境との間は長い橋が架かっており、それが橋頭堡にもなっている、ということでテクテクと橋を歩く。走るとHPへっちゃうからね
 と、なんだか死屍累々としたエリアに入る。話しかけても反応ナシなのでそのまま進んでいくと、尊大ライバル君も倒れてる。
 駆け寄るPT。唐突に現れるボスっぽい敵。戦闘シーンにすらならずに手も足も出ずやられルシアをさらわれる。気が付くとどこかの地下街。助けてくれた人はここは魔族の町の地下の隠れた人間の町という。さらわれたルシアを追おうとするジアン。自分にも責任はあると感じ協力を申し出るライバル君。拒絶するジアン。でもこの見知らぬ土地では案内が必要といわれ、唐突に今あったばかりの人にそれを頼むジアン。「いいけど」とあっさり承諾される。かくてルシアの代わりに新キャラが新たに仲間になりましたっと。*4
 と、ここまでのイベントがプレイヤーそっちのけで怒涛のごとく過ぎ去る。元の街にはしばらく帰れないっぽい。なんつーかどっから突っ込めばいいやら。あー、ちなみに私はここで一度リセットし、育ってるPTでしばらくイライラしながら金稼ぎと残る面子の成長に励み、イベント直前には魔法キャラの生命線であるMP回復ドレスと消費MP半減カサを取り上げるという万全の体制でやり直しました。ま、キャラ同士の装備の互換がなくて無駄だったが!
 さて、新エリア。魔族から隠れ住んでるという設定のこの町は、地下の奥深くに存在しています。うーん、リアリティある設定ダネ! HP減らせないからその奥深くからテクテク歩いて出る方の身にもなって欲しいもんだけど!
 クソ長い通路を抜けて魔族の街に出る。さすが人間・獣人たちとの最前線に近い街だけあっていい武器・防具が売ってます。でもまー、魔族の町だけあって配達仲介屋もなくて金稼ぎも出来ないんだけどネ!
 とにかく、マップの把握をしながらキャラを成長させていく。が、戦闘が苦戦する。敵が多く出てくるのもあるのだが、通常攻撃で暗闇状態にしてくる敵が数多く現れ、それをくらってミスすることが多くなりイタズラに戦闘が長引くのだ。それを回復させる魔法はあるものの、回復役はついさっき代替わりしたばかりで、MP量が心もとない。
 で、魔族の街には、それを防ぐ防具が売っている。金策できない今はちょっと苦しいが、必要経費と割り切って、レアアイテムを売って捻出。
 よーし、コレで楽になるかなーっと。
 「防具が破壊された!」
 …………はい?
 えーと、落ち着こう。破壊されたのは、今しがたなけなしの資産を整理して買ったばかりの暗闇耐性付きの防具。うん、まちがいない。
 防具を壊される? うん、装備品が壊されることがるってのはマニュアルにも書いてあった。だから複数装備品を持ち歩くといい、なんて注意もあった。いままでは運良く体験しなかったけど、今壊してきた敵と同じタイプの敵は今までにもいたから、確率的にはそんなでもないんだろう。
 リセットするという手もある。多少卑怯だが。
 でもさ。
 これから先も、これへの対策もいつも立てなきゃならない?
 この、金稼ぎもマトモに出来ない町で?
 レアアイテムを売った金でやっと手に入れた装備を?
 リセットするにしても、リアルタイムに出来るわけじゃないから、必ず無駄になる時間が出てくるわけだ。
 これ以上、無駄な時間を費やせと?

 やってられっけー!!

 かつて私の先輩の語ったセリフが脳裏をよぎります。
 「クソゲーはね、せっかく買ったからって言って意地になったらダメ。投げ出せばお金だけの無駄で済むけど、やったらさらに時間まで無駄にするからね」
 ……こうして私は、このゲームを放棄しました。


 さて。
 さんざんに貶しましたが、決して悪いところばかりではないんです。
 BGMは、なかなか悪くありませんでした。音質は携帯ゲーム機としての限界がありますが、素朴できれいなメロディンラインの数々は結構私好みでした。
 また、敵を倒すとカードにすることが出来、それで対戦するというシステムもあるほか、ゲーム中で使用することで様々な恩恵を受けることが出来るのは便利でした。
 面倒くさい配達も、彼らの居場所の把握さえ出来れば一人一人に名前がつけられてるNPCたちを楽しむことも出来たでしょう。
 でも。
 それらの利点程度では、とてもとても覆せない地雷ゲームでした。
 皆さんも、くれぐれもご注意を。

*1:この場合は二枚絵か?

*2:さて、この辺から記憶を頼りにレポートしますので、細部が曖昧なのはご容赦を。

*3:武器・防具としてもっと優れた装備はあるものの、この付加価値のために手放せない

*4:当然レベル1でね