本日の読了

隣はティッシュの箱。

 発売日から考えると今更ですが、川上稔の「終わりのクロニクル (6上) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1175))」「終わりのクロニクル (6下) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1176))」「終わりのクロニクル〈7〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)」を2週間かけて読了しました。
 コレでも頑張ったんですよー? 通勤の行き帰りで10分ずつ読んだりとかでさー。
 しっかし、写真を見てもらえばわかると思いますが……最終巻の厚さはハンパじゃありません。ヘタな辞書より厚いライトノベルって、なんか言語が矛盾してません? 私、本屋で見つけた瞬間「バカだ!wwwwwwww」思わず口走りましたもん。
 上下巻に分かれてる6、っつーか今までのシリーズだって、一冊がフツーのライトノベルの倍、ヘタすると三倍はありますし。
 これを、二ヶ月で出すこの筆者、絶対へンです。つーか、最終巻のあとがきで「三年半のお付き合いありがとう」とかいってるし。フツーは三年半で成人男性の肩幅よりも厚くなるシリーズ書き上げないよ!

 いやはや、読んでも読んでも残りが一向の薄くならない濃厚なボリュームは、「幸せとは、まだ読んでない本が準備されてる状態」とゆー自分としては「風よ。龍に届いているか―小説ウィザードリィ〈2〉」以来の至福な時間でした。
 でもやっぱり途中で耐え切れなくなって、一気に読破してしまいました。うーん、もうちょっと楽しみたかったけどなぁ。

 この人は大風呂敷を丁寧に広げる能力と、それを実現する速度を併せ持ってるのがすさまじいですね。
 読み返してみても、一巻から丁寧に丁寧に伏線が張ってありますもん。おそらく最初から明確なプロットが存在していて、本人としては落ち着く場所に落ち着けた結果なのでしょう。
 このシリーズの構造自体も、主人公達の祖父の代から続く戦いのなかで、その戦いの中に隠された謎・真実を解き明かしながら進んでいく、三層構造で。つーか、それだけでも独立させて1シリーズ書ける物語を構想しながら、その三分の二をバックグランドに回してしまっている剛毅さがイカします。

 さてさて、書くのが早いこの人のことですから、三ヶ月も待てば次のシリーズの噂が聞こえてくるでしょうが、次はこのシリーズの続編なのかはたまた別のシリーズなのか。楽しみに待つとしましょう。