本日のオススメ。「マジカル・シティナイト」

暗黒は我を蔽う マジカル・シティ・ナイト (GA文庫)

暗黒は我を蔽う マジカル・シティ・ナイト (GA文庫)

 祝・「マジカル・シティ・ナイト」復活ひゃっほーーーーい!!
 伝奇小説のベテラン朝松健氏がかつてスーパークエスト文庫から出していたシリーズの、まさかの新刊です。
 このシリーズは、昼と夜・善と悪・科学と魔法が逆転し、魔物や妖怪・魔法使いや道術士達が普通に生活し、魔法は日常で科学が迷信な「マジカル・シティ」を舞台に、その敏腕だがちょっと抜けた捜査官ベンが平和を乱す犯罪や『向こう側』からやってくる『黒科学』の使い手たちと渡り合うというもので、自分はかなり好きだっただけに出版レーベルの停止とともに終了してしまったのが残念でした。
 このシリーズ、上記の逆転の構図や、その影に見え隠れする『向こう側』=現実の影
といった舞台設定もさることながら、とにかくこの主人公のベンが面白い。
 本名は鈴木勉(すずきつとむ)で、通称がベン。精一杯にハードボイルドに決めようとするけど、いまいち決まりきらない。段差に弱くて、それがあるとそこで必ずこける。毎巻ごとにヒロインが違うけど、それは二股かけてるのではなく、次巻までにほぼ振られるからwwwwww
 さて、今回のお話では、捜査中に突如して消えた相棒を探しながら、シティの根幹を揺るがす事件の真相に迫るワケですが、その最後にはさらなる真相を追って異世界に行ってしまう、「マジカルシティナイト」シリーズとしては完結編だとか。
 この話自体は三部作だそうですが、その先もベンにまた会えるといいな。