本日のオススメ。

刃を砕く復讐者〈下〉―封仙娘娘追宝録〈9〉 (富士見ファンタジア文庫)

　やっと出ました……長かった。というか、待ちくたびれて諦めてました。しかも止まったのは上下巻の上巻でだし！　そのあとで一回短編がでたけど、それだけにやっと続きが出てくれて嬉しい限り。うわー、もう５年たってるんだー。
　このシリーズ、自分の失敗から欠陥宝貝を人間界にバラまいてしまった駆け出し仙人が、人間界の混乱を収めるために仙骨を封じ、唯一残った「武器のクセに情に脆い」という欠陥を持った宝貝「殷雷刀」と共にその回収に下界する、というもの。
　様々な宝具のバリエーションと、それらとの駆け引きが楽しいお話です。「個人による対艦戦闘攻略」「時を止め何にでも化ける相手に対する戦闘」「切り札を封じられた状態で竜に挑む」から果ては「とんでもない痛みを伴う鍼の宝具を、嫌がる子供に打ち込む」「河豚鍋を独占する殷雷刀に寒鰤大根を欲しいといわせる」に至るまで、様々なところで駆け引きが手に汗握ります。
　そしてそれらの丁々発止の駆け引きの中で、主人公の駆け出し仙人の「和穂」の駆け引きを超えて成果を出す誠実さと素直さと頑張りも見所です。
　再開記念で既刊も平積みされてますので、まずは一冊から読んでみてくださいな。

　今日のところはそんなトコ。